めぇ・・・
部屋の隅で白いモノが鳴いた。
「ん〜?どうした、腹減ったのか?」
ソレは、先日ユーリと共に行った城下で突然の雨に降られたときに拾った。
そのときはびしょぬれの様がかわいそうで、ユーリのお願いに賛成してしまったが、
今は後悔している。
なにせソレを拾って以来、ユーリといえばせっかく二人っきりになってもずっとソレ
に付きっ切りだ。今だって・・・
「ユーリ、いつまでソレと遊んでいるつもりなんです?せっかくのお茶が冷めてしまいますよ」
そう、せっかくユーリの好きなお茶を入れたというのに「飲むのにちょうどいい温度
になるまで」と言ってずっとソレと遊んでいる。
そんな俺の気も知らず、ユーリはちょっと頬を膨らませて不満を言う。
「ソレなんてゆーな!ちゃんとミケっていう名前つけたんだぞ!!」
「あなたとの時間を邪魔するやつなんてソレで十分です」
大人気ないなんて事はわかっているが、わかってはいてもこの独占欲だけは抑えられ
ない。自分がこんなに欲深だったとは、ユーリと付き合うまでは知らなかった。
正直言うと自分でも戸惑っているくらいだ。俺の嫉妬を面としてくらったユーリも唖
然としている。
「もしかしてコンラッド妬いてる?」
いつもは椅子に座ったユーリを俺が正面から抱きしめるといった格好だが、今は<逆に
俺が抱きしめられている。そのユーリの胸に頭を預け、腰には手を回してより強く抱きつく。
「妬いてます。あなたの目が俺以外に向くなんてたえられません。」
「俺以外って・・猫だよ?」
ユーリはぽんぽんとやさしく頭を叩いてくれる。
「猫でもです。」
「うちのライオンさんは困った子だな〜」
あなたを誰よりも、何よりも愛します。
だからあなたも俺を一番に愛して・・・